早咲き品種がそろそろ一度目の開花を終えはじめましたね。
店頭でも早咲きの系統の品種の一部の花がら切りがぼちぼちとはじまり始めました。
もっとこの花がもってくれれば良いのに!と思う反面、このあっさりと散るところもバラの魅力だな~と感じます。
話しが少し変わりますが、花の雰囲気が繊細で美しいデビッドオースチンの「イングリッシュローズ」
代表的な品種でいうとこちら「グラハムトーマス」はあまりにも有名ですね。
オールシーズン整った姿のカップで咲き、咲きはじめの花と咲き終わりの花の濃淡が
一株でグラデーションになり、株全体でなんとも美しい雰囲気で咲いてくれます。
でも、よく聞くのが「イングリッシュローズって花保ち悪くて」というお言葉。
日本ではばっさりと散ってしまう花はあまり好まれませんが、
実はイギリスではばっさりと散ることも利点として捉えられているんです!
セルフクリーニングって言葉をご存知ですか?
花の終わりには、自ら花びらを散らしてバラ自身が花がら掃除をしてくれる。
これがセルフクリーニングです。
良い時期でしたので、店頭のセルフクリーニングのバラとそうでないバラの地植えの株を比較してみました。
まず、上記の名花「グラハムトーマス」
花がら切りはまだ一切行っていないんですが、咲き終わりの花が意外と目につかないと思いませんか?
1番花は咲き終わって2段階目の開花ですが、フレッシュな印象です。
続いて半つる性の「ストロベリーヒル」
こちらもまだ花がらは未処理。
週の初めの雨で少しうなだれてはいますが、掃除しないと!という感じではないですよね。
最後は大型シュラブローズの「ジェームズギャルウェイ」
これも結構花は終わり始めているのですが、意外に目につきません。
セルフクリーニングされているようです。
「そんなこと言っても花持ちの良い品種だってそんなに汚くならないのでは?!」とお思いの方もいるかと思いますので、
花がら掃除していない花もちの良いつるバラの現状をご紹介。(彼の名誉のためにもお名前は伏せておきます。)
いかにも掃除しないと!って感じですね。。。
花保ちの良いバラ=花がら掃除は必要
花保ちの悪いバラ=イングリッシュローズのようにセルフクリーニングのものも
良いことと悪いことは表裏一体、利点と取るか、悪い点と取るかは人それぞれなのだと思いますが、
花持ちが悪くバッサリ散ってしまう品種でも、受け取り方次第で良い点だったりします。
じゃあどんなシチュエーションでイングリッシュローズの「セルフクリーニング」が活きるのか?
個人的には「大型のシュラブローズ」が良いのかなと思います。
グラハムトーマスやジェームズギャルウェイ、エグランタイン、テスオブザダーバービルズ
などのような大型のつる性品種やシュラブローズは、花きりにも脚立が必要だったり大変なことも多いです。
そこであえて花保ちは少し悪くても「セルフクリーニング」なイングリッシュローズ。
意外にいいかもしれませんね?
週末も熱くなりそうですが、まつおえんげいスタッフもバラも元気にお待ちしてます!