まつおえんげいスタッフブログ

まつおえんげいのスタッフが日々思ったことや、それぞれのお勧めなどを書き綴ります。

枝の見極め、剪定について

寒くなるとどんどん進むのが剪定。

数ある作業の中でも、とっても楽しい作業のひとつです。

 

セミナーで選定実演したバラが徐々に仕上がってきていて

しっかりと剪定誘引された株はビシっと仕上がっており枝だけでも綺麗なものです。

開花の姿はよくご紹介していますが、冬の姿も・・・

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ピエール・ドゥ・ロンサール

 

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アシュ・ウェンズデイ

 

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パレード

 

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アンジェラ

 

・・・何のことだか解りませんね(笑

 

お店にも剪定についてのお問い合わせは毎年とても多く、どう切っていいか解らない。

とお悩みの方も多くいらっしゃいます。

たしかに書籍などでもざっくりとした説明しかない場合も多く、

品種によって違うなんて言われても良く解りませんよね。

ですが、咲きにくい枝と咲きやすい枝を見極めるだけでも大きく違います。

 

今日はそんな分りにくい剪定作業の中でも、枝の取捨選択について。

よく書かれることの多い

「太くしっかりした枝」とはいったいどんなものでしょうか?

大輪系の良く咲く基準となる「えんぴつ程度の太さの枝」を目安に考えていきたいと思います。

例はこちら

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枝の太さの目安はえんぴつの太さ程度。

こんな良い枝であればどこでカットしても良く咲いてくれます。

このような枝は剪定に困りませんね。

ですが、実際の株はこんなに良い枝ばかりではありません。

問題になるのがこちら

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同じような太さなのですが、これはあまり咲きません。

同じようにしっかりした枝なのにどう違うのか?

理由は枝の枝あとが沢山あることがポイントです。

こちらの枝は太くしっかりとした枝「だったもの」です。

まどわされてはいけません。

同じような太さの枝でも、枝が出たあとのある枝は

昨年の「太くしっかりした枝」です。

この枝から他に良い枝が出ていれば、その枝は有用ですが、

もし枝が出ていなければ株元に向かってたどっていき、

良い枝があればそこまで切り戻し、なければ根元まで切ってしまいます。

 

そして「しっかりした枝」の基準となる枝の充実度。

これも良く解りませんよね。

枝の充実度とは、「その枝が夏より前に出た枝か、夏以降に出た枝か」

枝の寿命に大きく左右されます。

判断する基準は二つ。

まず一つはハサミで切った時の枝の硬さ。

手ごたえ無くサクサクと切れてしまう枝は若すぎます。

枝を切っているパチンパチンとしっかり手ごたえのある枝は充実度が高いでしょう。

 

それでも解らない場合は枝の断面をチェックします。

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こちらは若すぎる枝。緑色の側の部分より内側が綺麗に白いですね。

スポンジのような樹皮とスポンジのような組織のみで出来ています。

 

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そしてこちらが充実した枝。

緑色の樹皮とスポンジの間になにやらもう一層あるのが分りますか?

これが「形成層」といい、新たな枝を出したり花を咲かせるための組織です。

これが無い枝はいくら太くても花が咲きにくかったり、耐寒性が弱かったりします。

秋に出たシュートは太いことが多いのですが、この形成層がなければ春に花は咲きにくいので注意しましょう。

 

良く咲く枝選びの条件の代表的なものはこの2点だけです。

太いとはいえ、昨年のものでないかどうか。

太いとはいえ、充実した枝かどうか。

 

この2点さえおさえて剪定を進めれば、咲く枝だけを残していくことが出来ます。

 

良い枝の選択さえできれば、あとは咲いて欲しい位置までさらに切り戻したり

咲いて欲しい位置までまくばるだけ、剪定が一気にスムーズになります。

 

 

まつおえんげいの選定作業はかなり手早く進みます。

セミナーの選定実演でも3~4mのつるバラ一株に二人でかかって大体20分前後で終わります。

なぜこんなに早く剪定出来るの?とか

こんなに思い切り切れないなどのお声を頂くこともしばしば。

理由を考えてみましたが、考える順序が逆だからではないかなと思いました。

 

理想の樹形があって、それを目指して選定するのではなく、

不要な枝を取り去って、残った枝で出来る樹形にしている事が多いのです。

 

理想的なバラの姿があるかと思いますが、実現する為には時間がかかってしまいます。

「あそこまで止めつけよう!」から始めるのではなく、

剪定したうえで合う位置まで誘引するようにすると、理想に一歩近づいてくれるかもしれません。

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  1. 2014/12/11(木) 17:00:06|
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